防火管理者制度

更新日:2023年03月01日

防火管理者とは

防火管理者とは、多数の人が利用する建物などの「火災による被害」を防止するため、防火管理に係る消防計画を作成し、防火管理上必要な業務(防火管理業務)を計画的に行う責任者をいいます。

消防法では、一定規模の防火対象物の管理権原者は、有資格者の中から防火管理者を選任して、防火管理業務を行わせなければならないとされています。(消防法第8条)

防火管理者の選任が必要な防火対象物は、次の「防火管理者の資格」をご覧ください。

防火対象物とは建築物や工作物など、火災予防の対象となるもの(の全体)をいいます。

管理権原者とは防火対象物の所有者や借受人、事業所の代表者など、管理行為を当然に行うべき者(防火管理の最終責任者)をいいます。

防火管理者の資格

防火管理者の資格(防火管理者に選任されるための要件)は、次のとおりです。(消防法施行令第3条)

  1. 防火管理業務を適切に遂行することができる「管理的、監督的地位」にあること
    (注意)この資格は、防火管理者に選任される時の資格要件であり、防火管理講習を受講するための資格要件ではありません。
  2. 防火管理上必要な「知識・技能」を有していること(防火管理講習修了者、学識経験者等)

上記2の「知識・技能」とは、学識経験者等を除き、一般的には「防火管理講習」の課程を修了することにより得られます。 この「講習修了資格」は、講習種別によって「甲種」と「乙種」とに区分されますが、乙種防火管理講習修了者を防火管理者に選任することができる防火対象物は、比較的小規模なものに限られています。

また、特に大規模・高層の建築物等では、防災管理者の資格が必要な場合もあります。

防火管理者の選任の要否、乙種防火管理講習修了者の選任の可否については、防火対象物の用途、規模、収容人員、管理権原の範囲等により異なりますので、消防本部で確認してください。

学識経験者等

次の方は、上記2の防火管理上必要な「知識・技能」を有すると認められています。(消防法施行規則第2条)

受講は不要です。学識経験者等の資格証明等については、消防本部にお問い合わせください。

  1. 市町村の消防職員で、管理的または監督的な職(消防士長以上の階級)に1年以上あった者
  2. 労働安全衛生法第11条第1項に規定する安全管理者として選任された者
  3. 防火対象物点検資格者講習の課程を修了し、免状の交付を受けている者
  4. 危険物保安監督者として選任された者で、甲種危険物取扱者免状の交付を受けている者
  5. 鉱山保安法第22条第3項の規定により保安管理者または保安統括者として選任された者
  6. 国もしくは都道府県の消防の事務に従事する職員で、1年以上管理的または監督的な職にあった者
  7. 警察官またはこれに準ずる警察職員で、3年以上管理的または監督的な職にあった者
  8. 建築主事または一級建築士の資格を有する者で、1年以上防火管理の実務経験を有する者
  9. 市町村の消防団員で、3年以上管理的または監督的な職(班長以上)にあった者

防火管理者の選任が必要な防火対象物(消防法施行令第1条の2)

防火管理者の選任が必要な施設は次のとおりです。

救護施設、乳児院、認知症グループホームなどの自力避難困難者が入所する社会福祉施設等

  • 収容人員が10人以上

劇場、飲食店、物品販売店、旅館、病院などの不特定の人が出入りする建物等

  • 収容人員が30人以上

共同住宅、学校、工場、事務所などの特定の人が出入りする建物等

  • 収容人員が50人以上

一定規模以上の新築工事中(電気工事中等)の建築物または建造中(進水後で艤装中)の旅客船

  • 収容人員が50人以上

甲種防火管理講習修了者(甲種防火管理者)

すべての防火対象物において防火管理者になることができます

乙種防火管理講習修了者(乙種防火管理者)

防火対象物の用途、規模によって条件がありますので、選任できない場合があります

救護施設、乳児院、認知症グループホームなどの自力避難困難者が入所する社会福祉施設等

  • 選任できません

劇場、飲食店、物品販売店、旅館、病院などの不特定の人が出入りする建物等

  • 延べ面積が300平方メートル未満のもの
  • 収容人員が30人未満のテナント等

共同住宅、学校、工場、事務所などの特定の人が出入りする建物等

  • 延べ面積が500平方メートル未満のもの
  • 収容人員が50人未満のテナント等

一定規模以上の新築工事中(電気工事中等)の建築物または建造中(進水後で艤装中)の旅客船

  • 選任できません

防火管理者講習の日程等のお問い合わせ先

一般社団法人 日本防火・防災協会

電話番号 03-6263-9903

ファクス 03-6274-6977・03-6812-7140

防火管理者の選任・解任届出について

防火管理者の選任が必要な防火対象物の管理権原者は、防火管理者を選任または解任したとき、遅滞なく所轄消防長または消防署長に届け出なければなりません。(消防法第8条第2項)

防火管理者の選任が必要な防火対象物の管理権原者は、防火管理者を選任または解任したとき、遅滞なく所轄消防長または消防署長に届け出なければなりません。(消防法第8条第2項)

この届出を怠った場合、消防法の規定により罰せられることがありますのでご注意ください。

届出に必要な書類(添付書類を含む)は、正副(2部)ご用意ください。

防火管理者を選任または解任したとき

  • 防火・防災管理者選任(解任)届出書【別記様式第1号の2の2】
  • 防災管理者講習修了証の写し、または必要な学識経験を有する証明書の写し

消防計画を作成又は変更したとき

防火管理者が変更となった場合、消防計画の内容変更の有無に関わらず、届出が必要です。

  • 消防計画作成(変更)届出書【別記様式第1号の2】
  • 防火・防災管理業務実施計画書【別紙1】
  • 防火対象物実態把握表【別紙2】
  • 防火に関わる消防計画の全文
  • 変更の場合は、変更箇所の消防計画

防火管理者講習の日程等のお問い合わせ先

一般社団法人 日本防火・防災協会

電話番号 03-6263-9903

ファクス 03-6274-6977・03-6812-7140

この記事に関するお問い合わせ先

消防課 予防班
〒243-0301
神奈川県愛甲郡愛川町角田286-1
電話番号:046-285-3131
ファクス:046-285-4091
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